やさしさから生まれた日焼け止め |The Kind Sunscreen 創業者インタビュー

やさしさから生まれた日焼け止め |The Kind Sunscreen 創業者インタビュー

“やさしさ”という、とてもシンプルな価値観から生まれた日焼け止め。

その背景には、
家族を想う気持ちと、日々を丁寧に整える暮らしがあります。

今回お話を伺ったのは、ブランド創業者のEmma。
母として、そしてつくり手としての視点から、製品づくりの背景や、日常の中で大切にしている“グラウンディング”(地に足をつけ、心と身体を整えること)について、It's So Easyのバイヤーがお話を伺いました。


「信頼できるものがない」から始まったブランド

— まずは、ブランドを立ち上げる前のご経験について教えてください。

ファッションやリテール、ブランド開発に携わってきました。
その一方で、ヨガやスパ、マッサージを提供するウェルネススタジオを運営していたこともあります。

振り返ると、心と身体のバランスを大切にすることや、思慮深く暮らすことは、常に私の仕事の中心にありました。

 

— このブランドを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

息子が生まれたことです。
自分の子どもの肌に使うものに対して、とても意識的になりました。

でも、そのとき「本当に信頼できる」と思える日焼け止めに出会えなかったんです。
その個人的な違和感が、ブランドの原点になっています。

 

— 不安や葛藤はありましたか?

もちろんありました。
私はシングルマザーで、息子の父親はすでに他界しているため、すべての責任を一人で背負っています。

それでも、「何かをつくるなら、意味があり、誠実なものであるべきだ」と強く感じていました。
その思いが、決断を後押ししてくれたと思います。

母であり、つくり手である日常

— 普段はどのように過ごしていますか?

母親としての時間と、ビジネスの両立です。
子どもの学校のルーティンに始まり、製品開発やメール、ミーティングなどが続きます。

日々の中で大切にしているのは、身体を動かすこと。
特に筋力トレーニングは、気持ちを整え、集中力を保つための大切な習慣になっています。

いわゆる“グラウンディング”(地に足をつけ、意識を今この瞬間に戻すこと)の感覚を、身体を通してつくっているように感じています。

 

— 忙しい中でのリフレッシュ方法は?

シンプルですが、「動くこと」と「静けさ」です。
海沿いを歩いたり、あえてペースを落とす時間をつくったり。

静かな時間や、小さな習慣が、自分をリセットしてくれます。
そうした時間もまた、私にとってのグラウンディングのひとつです。

 

— 最近の関心ごとはありますか?

ウェルネス、デザイン、旅、そして音楽です。
特に音楽は、日々の空気感を整えてくれる大切な存在で、自然と気持ちをグラウンディングしてくれるものでもあります。

「やさしさ」をかたちにするということ

— ブランドとして、最も大切にしていることは何ですか?

“やさしさ”です。
肌に対して、家族に対して、そして環境に対して。

そのすべてに対して、無理のないかたちで寄り添うことを大切にしています。

 

— 日焼け止めに対する考え方も特徴的ですね。

「SPFは高ければ高いほどいい」という考え方に、少し違和感がありました。

実際には、SPF30でもUVBを約97%防ぐことができます。SPF50との差はわずかです。一方で、ミネラル処方でSPF値を上げるには成分量が増え、使用感が重くなりやすい。

だからこそ、私たちはSPF30を選びました。
毎日気持ちよく使えて、自然と“ちゃんと塗りたくなる”ことの方が大切だと考えています。

 

— ブランド名にも意味があるのでしょうか。

バリ島を旅したとき、人々の自然なやさしさに心を打たれました。
それは一時的なものではなく、深く根付いた価値観のように感じられて。

そのときの自分にとって、「やさしさ」はとても大切なものでした。
“Kind”という名前にも、その想いを込めています。

何かを守ってくれるような、あたたかくて思慮深い存在でありたいと思っています。

小さなチームで、誠実につくる

— チームについて教えてください。

大きな組織ではなく、小さく、信頼できるメンバーで運営しています。
パートナーやフォーミュレーターと密に連携しながら、丁寧にものづくりをしています。

 

一緒に働く方を選ぶうえで、大切にしていることはありますか?

誠実さと透明性、そして価値観の共有です。
短期的な効率よりも、長く続く関係性を大切にしています。

母として、創業者として

— 女性創業者として感じていることはありますか?

もちろん大変なこともあります。
ただ、母であることは、私をより直感的に、そしてしなやかにしてくれました。

共感する力を大切にしながら、ブランドを導いている感覚があります。

 

— サステナビリティについての考え方も教えてください。

「完璧であること」よりも、「責任を持つこと」。

調達のあり方を見直したり、パッケージを最小限にしたり。
ひとつひとつの選択に対して、長期的に責任を持てるかどうかを大切にしています。

日本という場所へ

 

— 日本についてどんな印象を持っていますか?

職人の技術や、調和、細部へのこだわりに深い敬意を感じています。
それは、このブランドの哲学ともとても近いものです。

 

— It's So Easy のお客様へメッセージをお願いします。

私たちの製品は、ひとつひとつ丁寧に、責任を持ってつくっています。
日々の暮らしの中で、安心して手に取れる存在になれたら嬉しいです。


インタビューを終えて

“やさしさ”という言葉の奥にあるのは、
日々の選択を丁寧に積み重ねるという姿勢。

それは、心と身体を整える“グラウンディング”のように、
暮らしの中に静かに根付いていくものなのかもしれません。

日本では、日焼け止めに対しても、
SPFやPAといった数値だけでなく、美白やエイジングケアなど、
多機能であることが求められる傾向があります。

そんな中で、このブランドの考え方は、
一見するととてもシンプルで、少し物足りなく感じる方もいるかもしれません。

けれど、「毎日きちんと使いたくなること」や、
「無理なく続けられる心地よさ」に目を向けたとき、
そのシンプルさには、確かな意味があるように感じました。

毎日使うものだからこそ、無理なく、心地よく。
その視点が、このブランドの強さをつくっているように感じました。

私たちがこのブランドを日本で紹介したいと思ったのも、
そうした使い心地のよさと、背景にある丁寧なものづくりに魅力を感じたからです。

すべての人にとっての正解ではないかもしれませんが、
日々の中で気持ちよく使える選択肢のひとつとして、
そっと手に取っていただけたら嬉しく思います。

It's So Easyでは、日々の中で無理なく続けられる心地よさや、
ふとしたときに手に取りたくなる感覚を大切に、アイテムを選んでいます。

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